横浜地区労加盟組合の東海大学教職員組合と大学等教職員組合桜美林分会(桜美林大学ユニオン)は、11月21日、記者会見を開き、大学側が賃金のベースアップの要求に応じない場合、ストライキを実施すると大学側に通告したことを報告しました。
~学生、保護者、教職員の支持が励みに~
両組合は、それぞれ大学に対し「職員・専任教員について10%、定期昇給のない非常勤講師は15%のベア」などを要求しています。
東海大学は少なくとも過去十数年、桜美林大学は2006年以降、非常勤講師のベアが行われておらず、桜美林ユニオン槌田代表は「桜美林は2019年度から授業が90分から100分に増えたにもかかわらず、10分増えた分の賃金が支払われたのは19年度のみ。20年度以降は賃上げどころか賃下げで我慢の限界です」と訴えました。
東海大学教職員組合の佐々木信吾委員長(横浜地区労議長)は会見で、「東海大も桜美林大もどちらも経常利益は完全黒字で、東海大に至ってはここ数年間100億円以上の黒字を出しています」と指摘し、「どうしても学生に迷惑をかけるという意識があるため、われわれもストをするのは正直つらい。しかし、東海大ではこれまで2度ストを行っていますが、学生や保護者も支持してくれていて、『先生がんばって』と声をかけてもらうことも多く励まされています。」
槌田代表は、これまで大学側とベアを求め団体交渉を行ってきたが、大学側の返答は「非常勤講師のベアが1.2%という低額回答で、受け入れられるものではなかった」として、ストライキ実施を決めたと話しました。
~ストライキ構えて「要求を実現] 日大三島高校~
会見には日大三島高校の教職員・非常勤講師らでつくる「日大三島ユニオン」のメンバーも参加しており、日大三島高校では、東海大と桜美林大に先立ちスト通告をしていましたが、学校側から要求受託の知らせがあったとして、ストライキは中止されたと報告しました。
同ユニオンのたたかいは、労働者の要求は、ストライキを構えて交渉することで実現することができることを示しています。
12月9日(桜美林大学)、11日(東海大学湘南キャンパス)、12日(同静岡キャンパス)でストライキを実施、横浜地区労加盟組合や、他大学の労組、公務労組などが支援に駆けつけました。
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