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≪河合塾ユニオン・復職から緊急命令まで 完全フルコース勝利判決≫

9月26日(月) 横浜地区労加盟組合である首都圏大学非常勤講師組合河合塾分会(河合塾ユニオン)の佐々木信吾さん(現地区労議長)の「雇止め」をめぐって争われていた「中労委命令・行政取り消し訴訟」で、中労委の命令が維持されるという完全勝利判決が出されました。

 

「謝罪文」「佐々木さんの復職」「バックペイの支払い」「緊急命令」も認められる画期的勝利判決です。

 

この裁判は、中央労働委員会で確定した救済命令の内容、特に「労働委員会が100%のバックペイを認めることができるかどうかの裁量は制限される」という判例の枠組みを突破できるかどうかが争点の一つとなっていました。

「100%のバックペイの支払いを求めた中労委命令」が維持されたことは、中労委の裁量権が限定されることなく、全面的に認められた点が画期的なものです。

 

 また、今回の裁判では、河合塾の攻撃を恐れて公然化できなかった組合員らが陳述書を書いてくれるなど、河合塾によって破壊されてきた労働者の団結が息を吹き返す中での勝利判決でありその意味は大きいと思いました。

 

すでに河合塾は控訴する意向を示しています。

緊急命令が出されていることから、控訴中であっても河合塾が命令を履行しない場合、1日10万円の過料が課されることになり、

命令を履行した場合、佐々木さんは復職してバックペイも払われる可能性が高いものの、河合塾側は「高裁判決次第ではバックペイの返金を求める」と通告してきているため、闘いはまだまだ道半ばです。

 

引き続き、団結の力を維持し、勝ち抜くために力を合わせましょう。(Y)

 

【経緯】 

2013年、河合塾に長年勤務した有期雇用の職員180名が   

雇止めされました。相談を受けた佐々木氏(河合塾ユニオン書記長)が、  

厚労省の無期転換リーフレットを数名に渡したところ、河合塾は施設管

理権侵害で佐々木氏を雇止めにしました。

河合塾ユニオンは愛知県労働委員会・中労委で「救済命令」を勝ち取りま

したが、河合塾は命令を履行せず、東京地裁に中労委を被告とした取消 

訴訟をおこしました。