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核兵器廃絶のために、政治を変えよう!

 8月6日、7日は広島、長崎へ原爆が投下された日です。この日から76年が経過しました。

 核兵器禁止条約が今年1月発効し「核なき世界」へ重要な歩みが進む中、原水爆禁止2021年世界大会(オンライン)が2日の国際会議から始まり、ヒロシマデー集会(6日)、ナガサキデー集会(9日)と開催され、横浜地区労は平和と労働会館内にサテライト会場を設置してオンラインで参加しました。

 全国から数千人が視聴登録し、各国の元首、広島、長崎両市長をはじめ各界からもメッセージが寄せられました。

 核兵器禁止条約発効は、粘り強く運動を積み重ねてきた世界中の反核平和運動の賜物です。国際会議(2日)では、各国の運動代表らの活発な議論が行われ、運動の方向を示す主催者声明が発表されました。声明は「禁止条約の署名、締約国が世界に広がれば広がるほど、核兵器の違法性はいっそう確かなものとなります」と述べました。国際的な包囲で核保有国(アメリカやロシア、中国等)や同盟国(日本等)の政策も大きな影響を受けざるをえなくなると指摘しています。核兵器禁止条約は核兵器のない未来を切り開く確かな力となります。

 今年は米中など核大国が対立を深め、軍拡競争が懸念されるもとでの世界大会となりましたが、 声明が、核兵器完全廃絶の前進には「核保有国や核依存国の政治を変えること」が不可欠と強調し、「禁止条約参加を支持する圧倒的な世論を築き、核固執の政治から脱却する」ことを呼びかけたことも重要です。

 

 日本は、筆舌に尽くしがたい核兵器の被害を体験した唯一の被爆国です。世界の核兵器禁止運動の先頭に立ってリーダーシップを発揮するべきにもかかわらず日本政府は条約にすら加盟をしていません。核兵器禁止条約に背を向ける日本政府の政治を変えれば、「世界の流れを大きく後押し」し、「緊張が高まる北東アジアの情勢にも前向きな変化をもたらす」ことは間違いありません。

 平和で核兵器のない社会を実現させるために、来たるべき総選挙を大きな転機にしたいものです。