≪連載≫春闘アンケート神奈川団地巡業日記
春闘のアンケート配布行動では多くの組合員の協力で、全県で11万枚配布することができました。横浜地区労も、全戸配布行動や宣伝行動などを通じて多くの労働者にアンケートを届けてきましたが、地区労の役員A氏は単身10000枚のアンケート配布に挑戦し、見事達成。
奮闘の一部を寄せていただいたため、連載でお届けします。
巡業日記①「プロローグ」
1月7日に緊急事態宣言が出され、再び土日はこもることになってしまった。特に日曜日の午前中はボランティアコーチも休みになってしまい、家に居ると邪魔者扱いされてしまう。幸いにも休日に朝から酒を飲むという癖がないので、昼間から酔っているという醜態をさらすことはないが、暇だからといってパチンコ屋に行っても、設定が低いスロット、ヘソに入らないパチンコばかりであり、あっという間にケツの毛までむしられるのは目に見えている。実際、1月は全然勝てていない。図書館で本を借りて読んではいるが、体がなまってしまい一日中というのもちょっときつい。息子から取り上げたニンテンドー3DSも老眼が入り始めた目がショボショボする。おまけに家の中にいるのは受験生。テレビを見て騒いでいるわけにもいかない。
これが1ヶ月続くとなってくると、結局パチンコ屋に行ってオケラ街道まっしぐらという落ちが見えてきた。さてさて、どうしたものかと考えていた時に、ふとある日の帰り道、神の啓示が降りてきた。「アンケートを配り給え」
アンケート… しばらく考えて、思いついた。そうだ、年末に職場にばらまいた神奈川労連アンケートだが、20万枚配るって言っていなかったっけ? いつか平労の6階に山積みになっていたな… 支部の書記局に来た2600は機関紙新年号と一緒に職場の全員にばらまいちゃったな… コロナで困っていることを聞くと言っているが、どうせ街頭宣伝なんかできないし、どうやって配るのかな?っていうか、組合がコロナで困っている人の声を聞くことができないってどうなの?
そうか、アンケートを自分で配りに行けばいいんだ。
やることがわかったならば、後はどうのように実施するかを考えた。一戸建ての家に配布するのは手間暇がかかり、面倒くさいな。どうせ配るのなら、楽に大量にやれる方法は何かと考え、ふと思いつきスマホで県営住宅をググったら、これだ!近所のS団地は1100戸もある。年末に買い換えた6段変速のシティサイクルなら楽に運べるし、何より運動不足の解消にもなる。さらに神奈川労連も助かるはず、困った人の声も拾える、亭主元気で留守がいいということで家族も喜ぶ、まさに三方よし×2ではないか。
よし、コロナ禍の休みは自転車のかごにアンケートを詰め込んで、ポスティングすることにしよう。早速地区労に電話をして自宅に5000枚のアンケートを送ることを手配した。
その週の土曜日の午前中、玄関のチャイムが鳴ると重たそうに持っている宅配便のおっちゃんがいた。翌日から、団地巡業を始めるために、荷物を受け取る。
夜、家族に話をしたところ、いい暇つぶしになるんじゃないと温かいお言葉が。気をつけてねとの一言もないが、期待をしていなかったので大丈夫。明日の天気は曇りとのこと。絶好のポスティング日和だ。(つづく)
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