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≪教宣部 「団体交渉・労働争議講座」を終えて≫

横浜地区労学習・教育宣伝部会では時節に応じた学習会を開催してきましたが、今般新たな企画として加盟組合の役員を主眼においたものができないか議論を重ねてきました。

昨今の労働運動を見るとコロナ禍によって対面でのとりくみだけではなく、オンラインも活用したものも積極的に実施されるようになりました。それとともに世代交代が進み、若手の役員も増えており、労働組合活動の新たな可能性なども見え始めています。

その一方、基礎的な運動のあり方をどのように継承するのかといった課題も出始めています。

かつては「背中で伝える」「見て覚える」といった、いわば職人的なやり方のなかで少しずつ継承していくというスタイルが多かったと思いますが、そのようなスタイルだけでは徐々に限界が近づいていることなど踏まえ、体系的に学習することを進めることとし、連続講座を開催することとしました。

具体的には「要求の掘り出しと確立」「団体交渉のやり方」「交渉で解決できない場合のたたかい」の3科目とし、それぞれ第一線で実務にあたっている労働組合の役員、労働委員が講師を務めることとしました。

説明をする中では抽象的、観念的な話ではなく、具体的なとりくみなどを紹介し、参加者がイメージしやすい工夫を凝らしたところです。

要求書を作る、団体交渉をするなどはともすれば役員をやっていれば知っていて当たり前と思うかもしれませんが、最初は誰でもどのようにすればいいのか分からなかったと思います。それを具体的に言葉や資料にして伝えるのは横浜地区労としても初めてでしたが、講師自身もこれまでの歩みを振り返ることができ、良い機会であったと思います。

今後は加盟組合の大会で新役員が選出された直後に定期的に開催することにより、次世代の役員育成、加入組織の強化に資するものとしたいと考えています。

 

【参加者の感想】

☆対策講座と様々な組合の方との交流の機会を持てたこと。とてもありがたく、貴重な時間でした。

要求を作る上での要求の掘り起こしや種まきなど実践でも活用出来るお話が聞けて参加させて頂いて良かったです。

☆日頃の活動の方向を再確認することができた。その上で要求実現は要求づくりから始まっていることの重要さを感じた。

☆組合員に依拠し、組合員の声や役員の力をいかに引き出すかという「現場」の試行錯誤、創意工夫が感じられ、様々な気づきがありました。

☆団体交渉をすすめるためにどこを気を付けたらいいのかというポイントがわかりやすかった。

また、団体交渉は「共感で終わらせずに交渉によって実現することが目的」という指摘にも共感。  Etc